2008年8月23日(土)「しんぶん赤旗」
11年完全撤退目指す
駐イラク米軍 地位協定明記へ
【カイロ=松本眞志】バグダッドからの報道によると、イラクと米国は二十一日、懸案の米軍地位協定交渉で、二〇一一年末までの米軍完全撤退をめざすとの内容を協定に明記することで合意しました。イラク側の交渉責任者のハムード氏が語ったもの。〇九年六月末までにイラクの都市部から引き揚げ、十一年末までに完全撤退するといいます。
ハムード氏は「イラク政府が必要と認めれば、米軍はさらに駐留することができる」とも語りました。
米政府は合意内容を受け入れる方向。イラク側は、マリキ首相の承認と議会の同意が必要です。議会は九月に再開されます。
ロイター通信によると、イラク政府のダバグ報道官は二十一日、撤退目標の明記を米側に提起したと明らかにしました。
ライス米国務長官は同日、バグダッドでイラクのマリキ首相らと会談後に記者会見し、米軍撤退はイラクの治安情勢に基づいて検討されなければならないと主張しました。
イラク政府のダバグ報道官は「(撤退の)日程は情勢とイラク政府の決定にかかっている。治安状況とイラク国民の要求次第だ」と強調しました。
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