2008年8月17日(日)「しんぶん赤旗」

介護労働者の待遇改善へ

3カ月で署名14万人

介護福祉士会


 介護の現場が深刻な人材不足に直面しているなか、日本介護福祉士会(石橋真二会長、約四万人)の「介護労働者を守り日本の介護を良くするための署名」が、呼びかけから三カ月間で約十四万人分に達したことが十六日、分かりました。


 人材不足の大本には、社会保障費の自然増を毎年二千二百億円削減する自民・公明政府の「社会保障構造改革」路線があります。

 介護保険法の改悪や障害者自立支援法の強行などで、政府は介護事業者に支払う報酬を引き下げ、介護労働者は低賃金など劣悪な労働条件を強いられ、離職者が増えつづけています。

 署名は、「このままでは、介護の現場は崩壊してしまう」との危機感から、厚生労働相に、(1)介護福祉士の社会的評価に見合う待遇の確保につながる施策の推進(2)介護福祉士の賃金の向上など労働条件の改善の促進(3)利用者本位の介護が行えるよう介護・福祉施設などの職員配置基準の見直しなどを求めています。

 署名は五月から始まりました。全国各地で積極的に取り組まれ、八月一日現在で、会員の三倍を超える十三万九千百六十九人分が集まりました。

 同会事務局は「社会福祉士など介護に携わる多くの関係者の協力があったからこそ集めることができました。引き続き取り組み、しかるべき時期に政府に届けていきたい」と話しています。

 同会では「介護職、福祉関係者、関係団体、事業者等が一体となって介護労働者を守るために行動を起こそう」と九月二十九日、東京都内で決起集会を開くことにしています。


 介護福祉士 介護労働に関わる国家資格者。介護に関する専門的知識と技術を身につけた専門家として、障害があることで日常生活を営むのに支障がある人やその介護者に対して、心身の状況に応じた介護を直接行うとともに、介護に関する指導などにあたります。



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