2008年8月2日(土)「しんぶん赤旗」
厚労省
後期高齢者医療制度Q&A
「間違った情報流れた」を削除
厚生労働省が、後期高齢者医療制度を宣伝するため、「長寿医療制度をあらためてご説明します」という新文書をホームページに掲載しました。七月初めに同省が作成した文書では、同制度への批判が広がった理由の一つに「間違った情報が流れたこと」をあげていましたが、今回の文書からはこの表現が削除されました。
同省の担当者は、削除した理由について、「省内から『マスコミに責任を転嫁する表現になっている』との意見があった。真摯(しんし)に対応する意味で、文章で明確に書くのをやめて削除した」と説明しています。
前回の文書では「PRが不十分だったことや、間違った情報が流れたこともあり、高齢者の皆様をはじめとして、不安と混乱が生じてしまいました」と明記。厚労省の担当者は「過剰に国民の不安をあおる報道や、事実と異なる報道があったため、そのように記載した」と説明していました。本紙は七月十一日付で、この問題を批判していました。
新しいQ&Aでは、これが「PRが不十分だったこと等もあり」に改められました。
しかし、国民の怒りの原因は、年齢で差別するという制度の本質そのものです。PR不足のせいではありません。制度を廃止しない限り、いくら宣伝を繰り返しても、批判は解消できません。
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