2008年7月20日(日)「しんぶん赤旗」
6カ国の非公式外相会合
米国務省 「非核化に有益」
【ワシントン=西村央】マコーマック米国務省報道官は十八日の会見で、ライス国務長官がシンガポールで開かれる北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議参加国の非公式外相会合について、朝鮮半島の非核化を進める上で有益なものになると強調しました。ライス氏と朴宜春(パク・ウィチュン)北朝鮮外相の接触は初めてとなります。
今のところ米朝二国間の外相会談は予定されていないといいます。
マコーマック報道官は「(六カ国協議が)行動対行動の原則にのっとり正しい方向に進んでいる」と表明し、今回の非公式外相会議については「外交的解決にとって有益だ」と指摘しました。
また、「非核化に向けたプロセスを進展させようというのがわれわれのメッセージだ」と述べました。
同報道官は「非公式外相会合は交渉を通じて特定の成果文書を目指すものではない」と述べ、六カ国協議の合意文書に盛り込まれた正式な外相会合を改めて開くべきだとの考えを示しました。
一方、イラン核問題に関する交渉にバーンズ国務次官(政治担当)を派遣したことについて、ライス長官は十八日、「外交に真剣に取り組んでいるという強いシグナルを世界に送ることになる」と述べ、外交解決を目指す方針を強調しました。
長官は、米国がイランとの交渉に乗り出す条件として、イランがウラン濃縮や再処理活動を停止することが条件だと改めて表明しました。
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