2008年7月16日(水)「しんぶん赤旗」
魚屋さんも不安
「政府がどうにかしてよ」
全国の漁業者による「一斉休漁」の始まった十五日、東京都内の魚屋さんからは、「魚屋の数はピークの三割くらい。今回の休漁がまた一つの節目になるかも」など不安の声が聞かれました。
京王線笹塚駅に近い商店街。小さな商店が連なり、人通りも多く明るい活気を醸し出していました。
その一角の鮮魚店。「今のところ関係ないよ」と男性の店主が休漁の影響について話しますが、「かつてに比べ、店頭に並べる魚の量も種類も減った」といいます。この場で店を始めて三十年です。「今はみんな、魚はスーパーで買うよ」とあきらめ顔で話します。
朝早くから自ら築地まで買い付けに行きます。その間、息子さんが店を開けます。夜は毎日、夜中の十二時まで仕事に追われます。
「忙しく働いても、利益は出ていない。でも漁師は漁に行くだけ赤字だからなあ。大変だよ。上の方(政府)にどうにかしてほしいよ」と話します。
近所でも、スーパーの進出に伴い同業者が減りました。店主は「値段はいまのところ従来通り。それなりにやっていくよ」と話していました。