2008年7月11日(金)「しんぶん赤旗」
6カ国協議が開幕
「北」の核 検証方法焦点
【北京=山田俊英】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の首席代表会合が十日、北京の釣魚台迎賓館で開幕しました。六カ国協議開催は約九カ月ぶり。期間は三日間の予定です。北朝鮮が提出した核計画申告書の検証方法や、同国へのエネルギー支援について話し合います。日本からは斎木昭隆外務省アジア大洋州局長が出席しています。
冒頭、議長の武大偉・中国外務次官は、北朝鮮の核施設の無能力化と核計画申告を柱とする「第二段階」行動を全面実施し、「六カ国協議を新たな段階に進めることが会議の目標だ」と強調。「この三年間、思い通りにいかないことを何度も経験したが、風雨の中、終始同じ船に乗り、一つの道を歩んできた」と粘り強い交渉を呼びかけました。
会議前、米国代表のヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は記者団に「第二段階を終わらせるための検証制度に焦点をあてる」と語りました。北朝鮮は、日米中韓ロが約束した重油百万トン相当の支援の確実な実行を求めています。
日本政府は拉致問題で進展がない限り、北朝鮮への支援に加わらない方針を変えていません。ただ、他の参加国から、核問題の進展にあわせて日本も支援に踏み切るよう求める声が出ています。
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