2008年7月6日(日)「しんぶん赤旗」
亡国農政 改めよう
市長・農協組合長ら交え討論
徳島・阿南 党農業シンポ
仁比議員ら発言
徳島県の穀倉地帯、阿南市で梅雨明け直後の五日、日本共産党阿南地区委員会主催「食と農業を考えるシンポジウム」が開かれました。同市での党主催シンポは十二年ぶり。山あいに水田が広がり、ビニールハウスが並ぶなか、会場のJAあなん農業総合センターは、他会派議員をはじめ二百人以上の多彩な参加者で埋まりました。
パネリストは同市議会最大会派所属で市議会農業振興議員連盟の嶋尾秀昭会長、管理栄養士の八田育子氏、ハウスいちご農家の服部桂太郎氏、ハウスみかん農家の谷中勝信氏、日本共産党の仁比聡平参院議員の五氏。仁比氏は前日徳島入りし、農業関係者や青年らと懇談・視察を行っての参加です。
岩浅嘉仁阿南市長が「必ず阿南市の農業にプラスになるシンポと思って参加しました」、篠岡守JAあなん組合長は「食の安心安全は国民全体の問題」と来賓あいさつ。
シンポでは、嶋尾氏がスイス・ジュネーブで開催中のWTO交渉に触れ、「これ以上、輸入農産物が入ることは大きな打撃。関税削減を阻止し、守るべきものは守っていただきたい」と訴えました。
県青年農業士に今年認定された三十歳の服部氏は新規就農の経緯を紹介、「大学の卒業生千五百人中農業は僕だけ。奥が深い仕事」と意欲を語りました。
仁比氏は「世界でも異常に低水準の食料自給率をどう上げるかが要」と党の「農業再生プラン」を詳しく紹介。「生産者への直接支援が必要。亡国農政をともに改めさせましょう」と訴えました。
「このようなシンポを超党派で開いてほしい」。会場からは時間いっぱい質問や発言が相次ぎました。