2008年7月1日(火)「しんぶん赤旗」
北海道余市町
燃油高騰 生活できぬ
紙議員ら懇談 イカ漁師ら切々と
漁船の燃料費が高騰、漁業が存亡の危機に立たされている問題で、日本共産党の紙智子参院議員と宮内聡衆院北海道比例候補は三十日、北海道余市町で現地調査し、北後志(きたしりべし)いか釣漁業船主協議会の図司(ずし)貞一会長と懇談しました。
余市漁協では図司氏とともに、高橋信輔専務理事、杉山誠一参事代行が応対しました。
紙氏は「十九日の道漁業代表者緊急集会で図司会長が『浜からいさり火が消えてしまっていいのか』と訴えられたのを聞き、胸を打たれました。実態を教えてください」と切り出しました。
図司氏は「集魚灯を照らすイカ釣りは、最も燃料を使う漁業の一つですが、これだけ原油が高騰し、魚価も上がらず、いくら省エネ漁業を心がけても追いつきません」といいます。この日、余市港でのイカの取引価格は、小ぶりのイカ五十―六十杯一ケースで九百五十―千三百円。図司氏は「(経費は)一ケースあたり九百円以上かかり、生活できません」と語りました。
紙氏は、政府の緊急対策が機能しているかと質問。緊急対策は五隻以上を対象にしており、イカ釣り漁船が三隻の余市漁協では緊急対策に応募していないという答えでした。
宮内氏は「省エネだけでは間に合いません。直接補てんが必要です」と話しました。
調査には、花岡ユリ子道議、党余市町議団が参加しました。