2008年6月23日(月)「しんぶん赤旗」
障害乳幼児療育考える
名古屋で集い “負担重い”など口ぐち
「障害乳幼児の療育に応益負担を持ちこませない会」は二十二日、愛知県名古屋市で「すべての子どものゆたかな発達を保障する療育のあり方をみんなで考える集い」を開催しました。約百人が参加しました。
中村尚子立正大学准教授が厚生労働省の「障害児支援見直しに関する検討会」について報告。応益負担など障害児福祉の根本にかかわる問題が明確に議論されていないと語りました。
近藤直子日本福祉大学教授が「障害乳幼児の療育のあり方と実践の課題を考える」と題して基調講演。保護者に無用な不安や負担を負わせないようにするため、「お金のある自治体しかできないような支援ではなく、離島や過疎地でも実施できる療育の仕組みが必要です」と述べ、療育は権利であると強調しました。
各地からの参加者は「障害を持つ六歳の娘がいますが、補装具の負担が重い」「県の通園施設では、ほかに代えがない位置にいた先生までが辞めてしまった。それほど環境が悪化している」などの声が相次ぎました。
同会は現在、〇九年自立支援法見直しに向けて活動を強めています。障害児への応益負担持ち込みに反対し、自立支援法の根本的見直しを要求して運動しています。
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