2008年6月15日(日)「しんぶん赤旗」
岩手・宮城内陸地震
「こんな揺れ初めて」
「朝食を食べていたら、ドーンと音がして家がすごく揺れた。ここに六十年住んでいるが、初めてだ。本当に怖かった」
午後六時になっても余震が続く宮城県栗原市花山地区。農業、男性(84)、妻の女性(77)はそろって地震の恐怖を口にしました。
自宅は地震で家財道具が散乱、足の踏み場もありません。柱時計が落ち、天井から下がった蛍光灯が斜めになったままです。室内の戸のガラスも割れました。庭からは土砂崩れで三人が生き埋めになった現場が目の前に見えます。時折、余震で斜面が崩れます。
同じく、この男性は「工事現場のガードマンから聞いたが、作業員が山に入ろうとした瞬間にドドーンと揺れ、何人かは木につかまったが、そのまま落ちたそうだ。家族はどんなにつらいだろう」と声を震わせながら現場を見つめていました。