2008年6月13日(金)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度
廃止法案成立早く
民放テレビ討論 小池議員主張
日本共産党の小池晃政策委員長は十二日、TBSテレビ「みのもんたの朝ズバッ!」に出演し、後期高齢者医療制度について与野党代表と討論しました。
番組は冒頭、全日本民医連が前日行った記者会見の模様を放送。全国約六千人の高齢者へのアンケート調査で、「保険料が高くなった」が41%、「安くなった」はわずか7%だったとの結果を紹介しました。
みの氏が出席者に、「なぜ七十五歳で線を引くのか」と質問。与党は「七十五歳以上の医療を手厚くするため」(自民党・丹羽雄哉衆院議員)、「医療の内容は変えない」(公明党・福島豊衆院議員)などと述べました。
小池氏は「医療の内容を変えないのなら、制度を変える必要はないはずだ。線引きは、高齢者の医療費を安くあげるためだ」と厳しく批判。参院で可決された同制度廃止法案を、「一刻も早く衆院で審議し、成立させるべきだ」と主張しました。
与党側の「若い世代の将来負担を抑えるため」との説明に対し、小池氏は「若い人も必ず高齢者になる」と述べ、いまの現役世代が後期高齢者になるときの保険料は、現在五十八歳で月一万三千円、四十八歳は月二万円、二十八歳は月五万円にも上がる、と反論しました。
与党側はまた、「野党は代案を示していない」「元の老人保健制度には問題がある」などとも主張しました。小池氏は「老人保健制度の改革は必要だが、いま高齢者のみなさんが怒っているのは七十五歳で差別する仕組みだ。一度元に戻して考えよう」と提起。制度導入前後で政府の負担はそれほど増減しておらず、「道路特定財源の六兆円のうち、ごく一部があれば一年凍結など簡単にできる。これだけ批判があるのだから決断すべきだ」と主張しました。