2008年6月3日(火)「しんぶん赤旗」
“中身・時期あいまい”
中期目標首相発言 市田氏が指摘
日本共産党の市田忠義書記局長は二日の会見で、訪独中の福田康夫首相が二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量削減の「中期目標」の考え方も含め、洞爺湖サミット前に提示すると発言したことについて問われ、「日本はサミット議長国として中期目標を明確に定めて、その責任を果たすべきだ」と主張しました。
市田氏は、首相発言について、「中身も、時期も定かでない」と指摘。日本政府は二〇五〇年までの長期目標だけを問題にしてきたが、それで洞爺湖サミットでイニシアチブを発揮できるのかとのべ、「二〇五〇年の目標を出すことは当然だが、本当にそれを確実なものにしようと考えるのならば、二〇二〇年までの中期目標を明確に定めることが決定的だ」と強調しました。
市田氏は、国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が、二〇二〇年ごろまでに排出量を減少に転じさせなければ人類と地球の存続が危うくなると指摘していることを示し、「世界の交渉を前向きにすすめるためにも、日本は積極的なイニシアチブを発揮すべきだ」と重ねて表明しました。
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