2008年6月1日(日)「しんぶん赤旗」
後期医療制度
道民怒る 廃止集会
不服審査請求 530人応じる
「年寄りをばかにした制度は撤回しろ」「これは人間の尊厳を守るたたかいだ」。七十五歳以上のすべての人に差別医療と新たな保険料負担を押しつける後期高齢者医療制度をみんなの力で廃止させようと、「怒りの道民集会」が五月三十一日、札幌市で開かれました。
「後期高齢者医療制度に怒る道民の会」がよびかけ、二百六十人が参加。会場入り口では、不服申し立てのための審査請求書に参加者が次々書き込み、五百三十通になりました。
「怒りいっぱいで審査請求書を書きました」というのは女性(76)。「今はまだ元気ですが、高齢者への医療差別が心配です。絶対に廃止したい」といいます。
駐留軍で働き、その後自衛隊相手に商売をし、自民党後援会で活動してきたという札幌市清田区の女性(78)は、怒り心頭です。「自民党に裏切られた。もう大嫌い。ぶったたいてやりたい」
集会では、西円山病院の峯廻攻守(みねまわり・よしもり)院長が報告。「貧乏人は早く死ねという制度。命を守る医師の立場から、中止・撤回しかありません」と訴え、拍手に包まれました。
男性(90)はフロアから発言。「侵略戦争にかり出されて『尽忠報国の誠』を尽くし、復員後は国の復興のために働きました。がんの宣告を受けましたが、私はまだ生きたい。腹を立てると体に悪いので、とんでもない医療制度を廃止させ、勝って高笑いしたい」と語りました。
日本共産党の大門実紀史参院議員が国会報告。「参院では野党が一致して廃止法案を提出しました。国民のみなさんの声を国会に届け、廃止法案を後押ししてください」とよびかけました。
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