2008年5月30日(金)「しんぶん赤旗」
迷惑メール規制法案可決
山下議員「子どもを守れ」
参院総務委
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参院総務委員会は二十九日、迷惑メールを規制する特定電子メール適正化法改正案を全会一致で可決しました。
採決に先立つ質疑で日本共産党の山下芳生議員は、日本では迷惑メール受信数が一日あたり推計二十五億―三十億にも達し、その九割以上が出会い系やアダルトサイトのいかがわしい広告メールだと指摘し、「規制強化は急務だ」と強調しました。
そのうえで山下氏は、迷惑メールなどを入り口に出会い系サイトに接続し、事件に巻き込まれた被害者のうち、十八歳未満の青少年が千百人(二〇〇七年)で84・4%を占めると指摘。子どものトラブルの八割以上が有料情報サービスの高額料金の請求などであることも示し、対策を求めました。
警察庁の井上美昭審議官は、出会い系サイト規制法が成立したこともふまえ、「今後も出会い系サイト事業者による年齢確認方法の厳格化の法整備を予定している」と述べました。
山下氏は、文部科学省が作成した『ちょっと待って、ケータイ』などのリーフレットの活用も求めつつ、「子どもたちをネット犯罪から守るのは、おとなの責任、政治の責任だ」と述べ、有害サイトの表示を防止するフィルタリングの強化を要求しました。
増田寛也総務相は「これまでも事業者への要請を行ってきたが、今後も必要に応じて適宜行っていきたい。関係者が危機感をもつ環境づくりが大事だ」と答えました。