2008年5月29日(木)「しんぶん赤旗」
273人 不服審査請求
大阪 後期高齢者医療の保険料
大阪府在住の後期高齢者医療の被保険者や代理人六十人が二十八日、府議会会館を訪れ、府後期高齢者医療審査会に保険料決定処分に対する集団不服審査請求を行いました。審査請求したのは二百七十三人。七十五歳以上を差別する差別医療に抗議し、後期高齢者医療制度を廃止に追い込もうと全日本年金者組合大阪府本部と「介護保険料に怒る一揆の会」が呼びかけたもの。
審査請求に先立ち、大阪社会保障推進協議会の寺内順子事務局長が国会情勢を報告し「二十九日にも野党が共同提出した廃止法案の審議が始まるようです。街頭宣伝でも怒りの声が渦巻いています。怒りのパワーで廃止まで見届けましょう」と話しました。
東大阪市の男性(78)は「憲法二五条の生存権保障、一四条の平等原則の違反であり、もってのほかです。自民、公明の議員は六法全書を読んでへんのか」と怒ります。四月、年金から後期高齢者医療保険料三万二千三百円、介護保険料一万四千六百円が天引きされ、手取りは二十七万五千三百五十円。一カ月、十三万七千円で生活しなければなりません。「スーパーで廉価品を買っている。妻は脳こうそくで入院し、リハビリ中。こんな負担ではやっていけん」といいます。
堺市の女性(70)は十五日の集団不服審査請求に、地域の高齢者五人の代理人として書類を提出しました。今回、診療所の待合室で「制度をいらう(いじる)くらいではだめ。根本的にあかん。声をあげれば廃止できる可能性があるんよ」と呼びかけました。新たに二十一人の高齢者が審査請求に参加しました。「自分はどうなるの?と、多くのお年寄りが不安を感じています」と女性は話しました。
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