2008年5月9日(金)「しんぶん赤旗」

“再発防止策、今月中”

インサイダー取引 佐々木議員質問に参考人が回答


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(写真)質問する佐々木議員=8日、衆院委

 衆院財務金融委員会は八日、内閣が提出した金融商品取引法一部改定案に関する参考人質疑を行い、東京証券取引所の斎藤惇社長ら四人が意見陳述しました。

 同改定案は、課徴金水準の引き上げなど「市場ルール」を構築する一方で、(1)専門知識を持ったプロ投資者に限定した取引市場の創設(2)ETF(上場投資信託)など金融商品の多様化(3)証券会社・銀行・保険会社間の役職の兼職規制の撤廃など、政府のいう「貯蓄から投資へ」の流れに沿って規制緩和するものです。

 日本共産党の佐々木憲昭議員は脱法的な金融商品を許さないために、包括的・横断的な金融サービス法が必要として、現状を質問。早稲田大学大学院の黒沼悦郎教授は投資については投資サービス法がカバーしているが、金融サービス全般には及んでいないとした上で、「統一する法律が必要かどうかは議論が分かれる」と答えました。

 佐々木氏は、野村証券のインサイダー取引事件を取り上げ、「日本の証券市場の信頼性が損なわれる事件だ」として再発防止策をただしました。

 野村証券の副社長を務めたこともある斎藤惇参考人は、事件の原因として「管理が不十分だったの一言につきる」と指摘しました。

 日本証券業協会の安東俊夫会長は「法人情報の管理や内部者取引防止策のあり方、協会員の倫理意識の向上などについて検討し、五月中には結果を出したい」と述べました。


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