2008年4月27日(日)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度 100人に聞きました
こんな制度やめて
物価高なのに天引きひどい
どうなってるの?
自民は信用できない
後期高齢者医療制度を国民はどう考えているのか―。本紙は、「おばあちゃんの原宿」といわれる東京都豊島区の巣鴨地蔵通り商店街で、高齢者を中心に百人アンケートを行いました。同制度に八十一人が反対を表明し、賛成は五人にとどまりました。
豊島区に住む男性(82)は、「召集された軍隊では海軍の特攻隊だった。生き残って帰ってきたら焼け野原。進駐軍相手の商売から始めて、やっと年金をもらえるようになった」といいます。それが、ここにきて介護保険料に続いて、同制度の保険料までも年金から天引きとは―。「次の選挙で自民党を減らして、こんな制度はなくさないといけない」と語りました。
「もちろん反対よ」という八十歳の女性は「やり方が汚い。何の説明もなく、容赦なく保険料をとる」と憤ります。「国会議員に国民の生活を知ってほしい。自分たちの私腹を肥やしているから国民の気持ちがわからないのだと思う」
制度が分からないという人も、少なくありません。「よく分からないから賛成か、反対かは言えない」という女性(81)は「書類を読んでも分からない。仲間で話すと、どうなってるの? という話になる」といいます。
八十代の祖母がいる女性(29)は、保険証が届いていない人がいるというニュースを聞いて、慌てて電話しました。「祖母はこの制度を知りませんでした。それなのに天引きで、引かれるものは引かれています。自動的にとるなんておかしい」と語りました。
政府への不信感も強いものがあります。福田政権を支持するかという設問には、回答した五十五人中、四十四人が「支持しない」と答えました。
八十一歳の女性は、自民党にずっと投票してきました。「次の選挙には行かない。もう自民党は信用できないから」と言います。「物価も高くなってるのにまた保険料が天引きなんてひどい」
九十歳の母親と歩いていた女性(64)も「お年寄りを大事にするのが政治の役割。福田さんは支持しない」と話しました。
このアンケートは、同商店街の縁日で二十四日に実施しました。
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