2008年4月13日(日)「しんぶん赤旗」
新田原基地
滑走路 事実上2本
赤嶺氏指摘 米軍再編で強化
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在日米軍再編で強化が進む航空自衛隊新田原基地(宮崎県)で、滑走路の改修に伴って建設する「仮滑走路」を残すことが、十一日の衆院安保委員会での日本共産党の赤嶺政賢議員の質問で明らかになりました。
防衛省は、米軍戦闘機の訓練移転のうち、最大二十機、兵員二百人の大規模訓練の場合、現在の滑走路では人員・機材の輸送に必要な大型輸送機が着陸できないため、改修が必要としています。これに伴い、同じ二千七百メートルの「仮滑走路」を建設する計画です。
同省の長岡憲宗経理装備局長は「撤去費用がかかるので仮滑走路を残置する。滑走路の完成後は基本的に利用できなくなる」と答えました。
赤嶺氏は「事実上の滑走路二本化だ。『基地負担の軽減』を口実にしている米軍再編で、実際は基地強化が進んでいる」と批判しました。
さらに、地元住民から「滑走路の改修で基地の排水が田畑に流れ込む」との懸念が出ており、排水対策のための調整ダムの建設に三十億円かかることも指摘。「仮滑走路を残した場合の費用はまったく議論していない」と指摘しました。