2008年4月1日(火)「しんぶん赤旗」
国際放送
経営委員長発言を批判
NHK予算審議で山下議員
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二〇〇八年度のNHK予算等について審議する参院総務委員会が三十一日開かれ、日本共産党の山下芳生議員が質問しました。
山下議員は、古森重隆経営委員長の政治的態度についてただしました。
古森氏は、二月二十六日に自民党衆院議員の「励ます会」に出席、あいさつしました。山下議員は、「不偏不党であるべきNHKを監督する経営委員長として、視聴者に誤解を与えることはやめるべきだ」と厳しく批判しました。
また古森氏は三月十一日の経営委員会で、NHKの国際放送に関して「利害が対立する問題については日本の国益を主張すべきだ」とのべました。山下議員は「国際放送は偏狭な国益でなく、『国際親善と人類の福祉に貢献する』(放送基準)ためにある」ことを強調。「戦前の日本放送協会が、戦争推進の国策宣伝会社になった痛苦の教訓を忘れてはならない」とくぎをさしました。
また山下議員は、放送のデジタル化に伴い、障害者・高齢者に優しいサービスが充実されるべきだと指摘。特に遅れている手話放送は目標を定めての充実を求めました。NHKの福地茂雄会長は「手話番組やニュースの開発にも力を入れたい」と表明。増田寛也総務相は「技術的問題を解決し普及を図りたい。NHKは率先してとりくんでいただきたい」と前向きな考えを示しました。
NHK予算はすでに衆院で承認されています。参院本会議でも全会一致で承認されました。