2008年3月29日(土)「しんぶん赤旗」

「中間報告」と矛盾

井上議員 イージス艦衝突追及


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(写真)質問する井上哲士議員=27日、参院委

 日本共産党の井上哲士議員は二十七日、参院外交防衛委員会で、イージス艦と漁船の衝突事故についての防衛省の事故調査委員会による「中間報告」と、事故直後の発表の矛盾について、ただしました。

 事故直後、石破茂防衛相は、イージス艦「あたご」の航海長への事情聴取などにもとづき衝突の二分前と十二分前に漁船の灯火を確認したと述べていました。ところが、「中間報告」では、「情報がえられていない」とし、触れていません。

 井上氏が「調査委員会は、灯火確認を証言した乗員と直接接触できているのか」とただしたのに対し、防衛省の徳地秀士運用企画局長は「捜査機関の活動内容にかかわる」として、答弁を避けました。井上氏は「証言者は特定できているか」とただしたところ、徳地局長は「航海長が、『あたご』内部で、どのように聴取したか具体的に承知していない」と述べ、明確にしませんでした。

 井上氏は「これでは航海長の説明と大臣発表の信ぴょう性が問われる」と指摘。事情聴取の際に航海長がもっていた手書きのメモを防衛省が聴取から九日後の二月二十八日まで海上保安庁に提出しなかった理由をただしました。石破防衛相は「意図的に遅らせたのではない」と弁明しました。

 井上氏が、メモの提出を求めたのに対し、徳地局長は提出を拒否。井上氏は「九日間も隠していたと言われても仕方がない。すべての事実を明らかにすることなしに解明と再発防止はない」と強調しました。



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