2008年3月28日(金)「しんぶん赤旗」
貧困削減に本腰を
IDA増資で佐々木議員
衆院委
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日本共産党の佐々木憲昭議員は二十六日の衆院財務金融委員会で、国際開発協会(IDA)への増資について質問し、日本が国際社会の貧困削減に本腰を入れるよう求めました。
佐々木氏は、IDAの融資について、「画一的な『構造調整』押しつけから脱却し、各国の自主的な計画に基づく融資に転換するのかが大きな焦点だ」と提起。額賀福志郎財務相は、「IDAが、『構造調整』融資から開発政策融資へ転換しつつある」との見解を示しました。佐々木氏は、「貧困削減を目的とする以上、国益を優先させるのはいかがか」と述べ、「途上国の自主性を尊重し、貧困克服に真に役立つ援助を行ってこそ、結果として感謝され、日本国民の長期的な利益にかなう」と強調しました。
額賀氏は、貧困国解消に税金を使うことが「日本人が尊敬され、日本が世界の中で存在感を示す上で国益になる」と答える一方、資源獲得に向け「各国と協調し生き残っていかなければならない」と述べました。
佐々木氏は、「増資額だけで発言力を持とうとするのではなく、貧困削減に対して本腰を入れて取り組む必要がある」と主張しました。
国際開発協会 世界銀行グループの一機関で、一九六〇年設立。最貧国に有利な条件で資金を提供する役割を果たすことを目的にしています。加盟国は百六十六カ国(うち四十カ国が拠出国)で、最貧国八十二カ国を支援しています。二十七日に衆院本会議で可決された「国際開発協会加盟措置法改正案」では、日本が、二〇〇八年七月からの三年間で約三千六百億円の範囲内で出資できることを盛り込みました。