2008年3月28日(金)「しんぶん赤旗」
後期高齢者医療制度の「中止」
京田辺市議会で全会一致可決
保守系市議が提出
京都府京田辺市議会で二十七日、保守系市議が提出した「後期高齢者医療制度の中止・見直しを求める意見書」が、日本共産党を含む全会一致で可決されました。
意見書は、保守系会派「緑政会」の山下勝一市議が提案。山下市議は、「高齢者に負担を強い、滞納すれば資格証明書の発行など老後の生活に不安を生じさせる」「制度そのものに不備がある」と指摘し、「いったん中止し、抜本的な見直しを政府に求めたい」と述べました。
質疑のなかで「後期高齢者医療の条例や予算案には賛成しながら、中止・見直しを求めるのは矛盾があるのではないか」との質問に対して、山下市議は「四月から実施された場合に、行政が備えるのは当然で賛成した。しかし制度そのものには問題点をはらんでいる。いったん中止し、抜本的な見直しが必要だ」と重ねて述べました。
可決後に山下市議は、「なぜ七十五歳以上だけを切り離すのか。私たちは市政与党ですが、この制度は地方自治体の財政にも大きな負担を強いるものです。議会として地方から声を上げることが大切」と話していました。
日本共産党の塩貝建夫市議団長は、「廃止させるために、いっそう共同を広げていきたい」と話しています。