2008年3月19日(水)「しんぶん赤旗」
医師不足解消ぜひ
全医労が中央行動
欠員200人 入院できない
国民の医療と国立病院の充実を求める学習決起集会が十八日、東京都内で開かれました。全日本国立医療労組(全医労)の中央行動で、全国から約百五十人が参加。十九日には、同じ趣旨の約十一万人分の署名を全国会議員に届け、要請します。
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国が医療費を抑制するなか、国立病院機構は経営効率を最優先した病院運営を強化。結核をはじめ不採算医療の切り捨てなど、サービス低下を招く国立医療の縮小「合理化」をすすめています。
あいさつした岩崎恒男委員長は、「医療労働者の使命は、国民の医療を守ることだ」と強調。医師不足の問題では、国立病院内でも二百人分が欠員する深刻な実態をあげ、「国立病院を守り、医療の切り捨てを許さないたたかいを広げよう」と訴えました。
討論の発言は医師不足に集中し、滋賀から「四月に六人の医師が退職する。残る医師は院長と副院長だけだ」と報告。兵庫の県北地域からも、「医師がおらず、患者を入院させられない」との声が上がりました。
外科医で埼玉県済生会栗橋病院の本田宏副院長が講演し、「医師不足の原因は偏在でなく、絶対数の不足だ」と医療体制の充実を求め、「心を一つに全国民に訴えていこう」とのべました。
自治労連の田中章史副委員長が地域医療を守る各地の取り組みについて講演しました。
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