2008年3月17日(月)「しんぶん赤旗」
ばいじん規制強化を
新日鉄大分調査 赤嶺議員に周辺住民
大分県大分市の新日本製鉄から排出される「ばいじん公害」問題について、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員は十五日、同製鉄所内を調査・見学し、「ばいじん公害をなくす会・大分」などの住民ら二十人と懇談、聞き取り調査を行いました。
製鉄所は住宅地の近く。屋根や窓のサッシ、網戸などに真っ黒なばいじんが張りついています。ぜんそくや気管支炎を引き起こすと指摘されています。
調査では総務部長、環境管理グループの担当者らが製鉄所内を案内し、集じん機の設置や原料ヤード(置き場)の粉じん防止ネットなどの「対策」を説明。環境に関するモニターも住民から二十人ほど選び、月に一度、訪問調査するなど環境に配慮する取り組みを強調しました。
一方で、赤嶺議員と住民との懇談ではモニターについて、新日鉄は「弓を射る人を選べない」などとして、ばいじん公害を追及する自薦者は選ばず、新日鉄側に「都合のいい人ばかりで、まったく機能していない」との強い批判がでました。
また、「多くの利潤を上げている企業がその何パーセントかでも住民の健康回復に使う時代ではないか」「口のなかでコークスのにおいや味がする」など、ばいじん規制を強化するべきだとする発言が相次ぎました。
赤嶺議員は「いま世界の国は地球環境を良くしようと目標を掲げているときだ」と、ばいじん公害の解決に踏み出さない政府や行政を批判。住民の声を国会に持ち帰り、追及したいと連帯と激励の言葉を述べました。
調査、懇談には山下かい衆院比例候補、堤栄三県議、大久保八太大分市議が同行しました。