2008年3月14日(金)「しんぶん赤旗」

衆院で日銀人事同意

共産党不同意 「国民犠牲に無反省」


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(写真)討論に立つ佐々木憲昭議員=13日、衆院本会議

 衆議院は十三日の本会議で、国会同意人事である日本銀行正副総裁案を採決しました。総裁に武藤敏郎同副総裁、同副総裁に白川方明京都大学大学院教授(元日銀理事)、伊藤隆敏東京大学大学院教授(経済財政諮問会議議員)の両氏をあてる人事案が自民・公明両党の賛成多数で同意されました。

 参議院では、白川氏が同意されたものの、武藤、伊藤の両氏は不同意とされており、白川氏を副総裁にあてる人事案のみが確定しました。

 日本共産党は、日銀正副総裁人事案のすべてに反対しました。

 国会同意人事の採決では、一九四八年の第二回国会以来六十年ぶりに討論がおこなわれ、日本共産党の佐々木憲昭議員が反対討論に立ちました。

 佐々木氏は、武藤氏がこれまで、大蔵・財務事務次官として「構造改革」「社会保障抑制」路線に責任を負い、日銀副総裁として政府の不良債権処理の後押しや「ゼロ金利政策」を進めてきた人物である点を指摘。「国民犠牲の政策について、まったく反省がない」として、不同意の立場を表明しました。

 国会同意人事は、衆参両院のうち、どちらか一院でも否決すれば決まりません。このため、参議院で否決された武藤総裁、伊藤副総裁の人事案は、衆院で同意されたとはいえ、白紙に戻ります。政府は今後、不同意とされた人事案に替わる人事案を国会に提出することが求められています。


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