2008年3月11日(火)「しんぶん赤旗」
難病指定 一刻も早く
線維筋痛症患者らが要望
仁比議員応対
原因不明の難病の一つ、線維筋痛症の難病患者・家族らが十日、参院議員会館で日本共産党の仁比聡平参院議員と懇談し、難病対策の拡充などを求めました。
懇談に訪れたのは、線維筋痛症友の会の橋本裕子理事長、高橋菜の子理事、同会九州支部の久末喜一郎さん(45)らです。いずれも、光や、音など、すべての刺激が耐え難い痛みになる線維筋痛症に苦しんでいます。
線維筋痛症は、いまだ認知度が低く、国の難病(特定疾患)に指定されていません。橋本理事長らは「こんなに苦しいのに、病気とすら認めてもらえない実態が広範にある。一刻も早い指定を」と要望しました。
「飛行機や車の振動がつらかった。まさに身を削ってここまで来ました」と話すのは北九州市に住む久末さん。この日、自身の線維筋痛症が労災によるものと認めるよう、厚生労働省労働保険審査会で意見陳述するために上京しました。
「有効な薬も治療法も分からない。先行きが不安で、命を絶つまでに追いつめられている患者がたくさんいると知ってほしい。国は難病対策に真剣に取り組んでほしい」と訴えました。
政府は、来年度予算案で、対象疾患の一部について医療費の自己負担を軽減する事業に前年度比三十六億円の増額をはかる一方で、難病克服のための研究事業費を約一億三千万円減額。予算不足を理由に新規の難病指定を渋っています。
仁比氏は、「みなさんと力を合わせて、少しでも前に進むように頑張ります」と激励しました。
懇談には、小池晃参院議員秘書も同席しました。
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