2008年2月8日(金)「しんぶん赤旗」
道理ある根拠示し交渉を
「北方領土」大会で石井副委員長
内閣府や地方六団体などで構成する実行委員会主催の「北方領土返還要求全国大会」が七日、都内の九段会館で開かれ、元島民や政府、各党代表などが領土返還に向けた決意を述べました。
日本共産党の石井郁子副委員長は、歴史的に正当な領土返還のためには「世論と運動、国際法上の道理を示した外交交渉が重要です」と述べ、「日本共産党は領土返還に向けて全力で取り組みます」と表明しました。
石井氏は、千島問題の根源について「『領土不拡大』という戦後処理の原則にソ連が反してヤルタ協定で千島列島の引き渡しを要求し、日本政府もサンフランシスコ条約で千島列島の放棄を宣言したことにある」と指摘。その上で、歯舞諸島と色丹島はもともと北海道の一部であり、ロシアとの平和条約締結前にも返還されるべきこと、千島列島全体も一八七五年の樺太・千島交換条約で平和的に日本の領土に確定されていると述べ、誤った戦後処理に拘束されず、国際法上も道理ある根拠を示して交渉にあたるべきだと述べました。
大会には福田康夫首相が出席し、「七月の北海道洞爺湖サミットで日ロ首脳会談を行い、北方領土問題についても話し合いたい」と述べました。公明党の風間昶参院議員は、五月の連休中にも首相が訪ロするとの見通しを示しました。