2008年1月14日(月)「しんぶん赤旗」

後期高齢者医療制度で意見書

見直し・中止 465議会に


 四月からの実施が予定されている後期高齢者医療制度について、四百六十五の地方議会が、見直しや中止・撤回などを求める意見書を可決したり、請願を採択したことがわかりました。全地方議会(四十七都道府県と千八百二十市区町村)の四分の一に達したことになります。

 制度の内容が知られるにつれ、住民の大きな怒りが巻き起こっていることの反映です。制度の中止・撤回を求める意見書が目立つようになりました。

 中央社会保障推進協議会と本紙が調査したものです。これまでに意見書を可決したのは、十三府県議会と四百五十二市区町村議会です(趣旨採択した十三市町村を含む)。

 実施が近づいてきた昨年の十一―十二月議会では、約百八十の地方議会が意見書を可決しました。一日付の本紙報道以降、百十五の地方議会が意見書を可決していたことがわかりました。(4面に一覧)

 中止・撤回を求める意見書は、沖縄で十七、福島で十三、長野で十の市町村議会が可決するなど、増えています。「『後期高齢者医療制度』の実施は、高齢者をはじめ国民を医療から遠ざけるとともに、老後の生活を脅かすばかりで認めることが出来ません」(北海道沼田町)などと、制度を厳しく批判する内容です。与党が決めた保険料負担の一部「凍結」などに対しても「問題の先送りでしかありません。…高齢者からの収奪と医療費抑制を目的とした医療制度を認めることはできません」(鹿児島県奄美市)と指摘しています。

 都道府県では、昨年十二月に新たに京都府と奈良県が国庫負担の増額などを求める意見書を可決。山口県議会は、「地域医療・介護体制の確保を求める意見書」のなかで、後期高齢者医療制度の見直しを求めています。

 過半数の地方議会が意見書を可決した都道府県も増えました。岩手(86%)、東京(77%)、高知(68%)、長野(57%)、福島(56%)、京都(56%)の六都府県です。


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