2008年1月12日(土)「しんぶん赤旗」

米中 六カ国協議再開へ協議


 【北京=山田俊英】北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の米国首席代表、ヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)は十日、北京で、協議の議長を務める武大偉・中国外務次官と会談し、北朝鮮の核計画申告や首席代表会合の開催について意見を交わしました。

 会談後、ヒル次官補は記者団に「北朝鮮は、いくつかの核計画を認めれば、他国から詳細な点検を受けることになると懸念しているようだ」と語るとともに、「問題を隠すことはできない」として、核計画の完全な申告を北朝鮮に求めていく姿勢をあらためて示しました。

 首席代表会合の日程について同次官補は、「武次官は具体案を持ち合わせていないようだった」と述べ、開催の見通しが立っていないことを示唆しました。

 同次官補は十一日には、中国共産党の王家瑞対外連絡部長と会談しました。新華社電によると、王部長は「協議進展のため積極的措置を取る」と表明。同次官補は「核問題の最終解決に貢献できるよう忍耐心を保ちたい」と述べ、北朝鮮に申告を粘り強く促していく考えを示しました。

 核計画の申告については、北朝鮮外務省が「昨年十一月米側に通報済み」と主張していますが、米国は「完全な申告は行われていない」としています。中国は昨年十二月に六カ国協議の首席代表会合を開く方向で関係国を調整しましたが、申告をめぐる意見対立のため開催が延期されています。



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