2008年1月11日(金)「しんぶん赤旗」

参院委 新テロ法案否決

自衛隊派兵法で初

きょう衆院本会議 自公は再議決狙う

井上氏が反対討論


 参院外交防衛委員会は十日午後、海上自衛隊のインド洋での給油活動を再開するための新テロ特措法案を日本共産党、民主党、社民党の反対十一、自民、公明両党の賛成九で否決しました。アフガニスタンへの自衛隊派兵を可能にする民主党案も与党と共産・社民の反対で、十一対九で否決しました。


 最初の自衛隊海外派兵法であるPKO(国連平和維持活動)協力法が一九九二年に成立して以来、数々の派兵法が成立しましたが、今回、派兵法が初めて国会で否決されたのは、参院選で示された国民の意思と新しい政治状況をあらわすものです。

 採決に先立って日本共産党の井上哲士議員は反対討論に立ち、「自衛隊による補給はアフガンやイラクへの空爆を含む、あらゆる米軍の軍事活動支援になる。戦争でテロはなくせないのは明白であり、日本がなすべきは和平のための外交努力だ」と強調しました。

 また民主党案についても、「武器使用を拡大してアフガン本土に陸上自衛隊を派遣するものであり、そのうえ海外派兵恒久法の早期整備を明記している」と批判しました。

 新テロ特措法案は十一日午前の参院本会議でも否決されるのは確実です。しかし、自民・公明両党は国民世論にそむき、同日午後に衆院本会議を召集、三分の二以上の多数で再議決・成立させる構えです。


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