2007年12月26日(水)「しんぶん赤旗」

「社長名思い出したら来て」

年金窓口 冷たい対応

小池氏追及


 日本共産党の小池晃議員は二十五日の参院厚生労働委員会で、「消えた年金」に対する国の対応の問題点を、具体例を示しながら追及しました。

 小池氏が紹介したのは、夫の遺族年金を申請しようとした東京都在住の女性の例。女性は、社会保険事務所で「(夫は)一九六〇年以前に勤めていた会社があるのではないか」と聞かれました。分かる範囲で会社名を告げると、「似ているが違う。社長名や会社の住所などを思い出したらまたくるように。これがいわゆる『消えた年金』なんです」といわれました。

 他の窓口でも「会社名は途中まであっている。95%ご主人のものだと思う」といわれましたが、会社名は教えてもらえず、確かめる方法がありません。民主党議員からも「ひどい」との声があがりました。

 舛添要一厚生労働相は「調査をして、委員がいったような対応であれば私も問題だと思うので対応する」と述べました。

 さらに、小池氏が「『消えた年金』記録は被害者の財産。記録を工夫して提示するなどして、中身を教えない対応をやめるべきだ」と迫ると、舛添厚労相は「なりすましや個人情報保護など、いろいろある」などと答弁。小池氏は「相談に来る人は被害者。最初から悪人という考えが間違っている。その立場を見直す必要がある」とのべ、政府、社会保険庁の責任を追及しました。

 そのうえで、来年十月までに完了するとしているねんきん特別便について「前倒ししてでも、ただちに加入者、受給者、一億人に記録情報を知らせるべきだ」と強調しました。

 舛添厚労相は「ご指摘の点は検討し、できるところからやっていく」と述べました。



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