2007年12月14日(金)「しんぶん赤旗」
温暖化防止2007バリ
数値目標せめぎあい
COP13 行程表新草案示す
【ヌサドゥア(バリ島)=鎌塚由美】国連の気候変動枠組み条約第十三回締約国会議(COP13)で決定されるバリ・ロードマップ(行程表)の新たな草案が十三日、示されました。米国や日本などは前文で温室効果ガス排出量削減の数値目標に言及することに抵抗していますが、新草案は引き続き数値目標を含んだものとなっています。
十四日の最終日に向け、削減数値の言及をめぐり米欧間でせめぎあいが続いています。
草案は、温室効果ガスの排出削減について、米国を含む先進国の「大幅な削減が必要とされることを認識する」と述べるとともに、米国を含まない「京都議定書締約国が二〇二〇年までに九〇年比で25―40%」の排出量削減を「検討している」としています。
新対策の交渉分野としては、(1)展望(2)排出量削減(3)温暖化への適用(4)技術協力(5)資金―をあげています。
欧州連合(EU)は、米国を含む先進国が「意欲的な目標」を示すべきだとの姿勢です。十三日に会見したディマス欧州委員(環境問題担当)は「われわれ工業国が目を覚ますとき」だと強調。米国が一月に予定している主要排出国会議について、バリでの「実質的」成果がなければ「無意味になる」と語り、米国が数値目標を受け入れない場合、ボイコットもありうると示唆しました。
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