2007年12月8日(土)「しんぶん赤旗」
自立支援法
「応益負担やめて」
障害者ら 全国100カ所で宣伝
「障害者の福祉・医療サービスに重い自己負担を求める応益負担はやめてください」―。全国約千九百の障害者施設や作業所でつくる、「きょうされん」のいっせい宣伝行動が七日、全国約百カ所で行われました。参加者は、応益負担の撤廃など障害者自立支援法の見直しを求めて、請願署名への協力を呼びかけました。
東京・新宿駅西口では、障害者や関係団体、著名人らがリレートーク。同法施行以後、約四十件にわたる障害者・家族の心中事件が起きていることなど、障害者・家族の実態を訴えました。
歌手の高橋洋子さんが「すばらしい才能を持っている障害者のみなさんを応援したい」と、アニメ映画「どんぐりの家」の主題歌「心と心で」をうたってアピールしました。タレントの稲川淳二さんから寄せられた「障害者の状況が厳しくなってきています。自立支援という言葉の裏にある矛盾。見直しが必要です」とのメッセージも紹介されました。
江東区の「のびのび作業所大樹」で働く女性は、働いて得る月収以上に施設の利用料がかかり、毎月二万円近い赤字になる実情を訴えました。「作業所に行けば行くほどお金がかかる。普通の人はお金を払って会社に行きますか。何をするにもお金がかかるのは障害者だからですか」と問いかけました。
懸命に署名を呼びかけていた練馬区のやまびこ作業所の男性は、「何といっても、応益負担はやめてもらいたい。そのために今日は来ました」と、こぶしを振り上げ語りました。
日本共産党の紙智子参院議員も駆けつけ、「みなさんの署名や運動が政府や政治を動かしています。私たちもみなさんとともに運動を大きく広げたい」と激励しました。
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