2007年12月7日(金)「しんぶん赤旗」
国は控訴取り下げよ
原爆症訴訟 小池議員が要求
日本共産党の小池晃議員は六日の参院厚生労働委員会で、国が原爆症認定基準の見直しの議論を進めながら、原爆症集団認定訴訟では控訴を取り下げていないことを批判し、控訴をきっぱりと取り下げよと求めました。
裁判で国側はいまだに「原告はほとんど被爆していない」などと主張。被爆後の特徴的な症状である下痢については「当時わが国は著しい栄養失調状態にあり、慢性の下痢に苦しむものも多く、また、赤痢等の感染症は全国に蔓延(まんえん)していた」、脱毛については「原爆投下当時は入浴や洗髪もままならなかったから」などといった具合です。
小池氏は「いま認定基準を見直そうと議論しているときに、裁判で高齢の被爆者にひどい言葉を浴びせるようなことを、国としてやっていいのか」と控訴の取り下げを強く要求しました。
舛添要一厚労相は「いまその裁判のことをどう考えるかも含めて、公平な専門家の委員のもとに検討を進めている。結果を待って、きちんと判断してまいりたい」と述べました。