2007年11月28日(水)「しんぶん赤旗」

山田洋行

政治家17人に1560万円

95〜06年 パーティー券購入


 守屋武昌前防衛事務次官への過剰な接待が問題になっている軍需商社「山田洋行」が一九九五年―二〇〇六年に、国会議員などの政治家十七人に計千五百六十万円の資金を提供していたことが二十七日、本紙の調べでわかりました。すでに一部で報じられた額を上回っており、同社が広範に資金提供をしていた実態が見えてきました。小口の政治資金パーティー券購入を繰り返しているのが特徴で、提供先の政治家が収支を報告しなくて済むよう、一回の額を低く抑えていたとみられます。

 同社がパーティー券を購入していた政治家は額賀福志郎財務相、久間章生元防衛相、村上誠一郎・元規制改革担当相ら。ほとんどのケースで、一回二十万円でした。政治資金規正法は政治家に対し、二十万円以下についてはパーティー券収入の報告を義務付けていません。

 久間氏は〇五年十月の議員在職二十五周年記念パーティーで、十万円分を購入してもらっていました。同氏の事務所は取材に対し「パーティー券五枚の購入で、年月、額など間違いない」と答えました。

 野呂田芳成元防衛庁長官が〇六年三月に開いたパーティーでも、同社は二十万円分を購入。同氏の事務所は事実を認めた上で「今月二十日に返還した」としています。

 額賀氏は、今月十九日の参院決算委員会で「計二百二十万円分を購入してもらった。社会問題化したため返還した」と答弁しました。購入額についての本紙の問い合わせに、同氏の事務所は「わかる者がいない」などと回答を避けています。

 〇四年―〇六年にパーティー券を三回、計六十万円分を購入してもらった村上元規制改革相は「事実です。返還については状況の推移を見つつ検討中」(事務所)。東祥三・元衆院議員の事務所は、パーティー二回分(計四十万円)のほかに「関連団体が開いたコンサートのチケット十二万円分を購入いただいた」と話しています。

 パーティー券のほか、山田洋行から▽自民党前総務副会長の柳本卓治衆院議員の資金管理団体「柳栄会」に三十万円(〇二年)▽村上正邦元労働相(自民党)が代表を務める党支部に十二万円(〇〇年)―の献金があったことがわかっています。また、小沢一郎民主党代表の資金管理団体「陸山会」が九五年―九九年に、同氏が代表の選挙区支部が〇〇年―〇六年に、各五十万円、総額六百万円の献金を受け、その後に返還していたことも判明しています。


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