2007年11月7日(水)「しんぶん赤旗」
民主党
小沢氏、辞意撤回へ
党あげての慰留うけ
志位委員長がコメント
民主党の小沢一郎代表は六日夜、菅直人代表代行、鳩山由紀夫幹事長、輿石東参院議員会長の党三役に対し、「みなさんの意向を受けてぜひもう一度頑張りたい」との決意を伝えました。鳩山幹事長が同日夜、党本部で明らかにしました。鳩山氏によれば、小沢氏は七日の両院議員総会で続投の決意を正式に表明する予定です。
「続投に条件付けず」
同党は、小沢氏の辞意表明をめぐって、当選回数別に党所属議員の懇談会を党本部と国会内で開き、小沢氏慰留の方針を了承しました。このなかでは「個別の政策で与党と協議し、合意するのはいいが、党内論議を尽くすことを前提にしてほしい」などの注文も出ましたが、「長引けば、国民に見放される」(中堅議員)などとして慰留方針は紛糾することなく了承されました。
これとは別に、羽田孜元首相、渡部恒三元衆院副議長、石井一副代表が都内のホテルで小沢氏と会い、翻意を促すなど党をあげて慰留に努めました。
菅氏ら党三役は当選回数別の懇談会後、都内の個人事務所に小沢氏を訪ね、結果を報告。小沢氏は「たいへんご苦労をかけた」として続投の意思を伝えたといいます。
鳩山氏は、小沢氏との会談後、党本部で記者団に、「続投に当たり条件はついているか」と問われ、「何もついていない」と答えました。
民主党内では、福田康夫首相と小沢氏の党首会談で連立政権が協議されたことや、その後の小沢氏の辞意表明で同党が「力量不足」「政権担当能力が疑問」などと指摘されたこともあいまって、動揺と混乱が続いていました。
志位委員長がコメント
小沢一郎氏の民主党代表への復帰について、志位和夫委員長は次のコメントを明らかにしました。
一、二回にわたる福田首相との党首会談で小沢代表がとった行動は、自民党との連立協議を推進するという、国民の民意を裏切るものだった。小沢氏には、そのことへの厳しい反省が問われている。
一、さらに、民主党には、この重大問題を不問に付したまま代表留任を認めるのか、それとも国民が納得のいく対処をするのかが、厳しく問われている。
これらについて小沢氏と民主党が国民にどう説明するのかを注視したい。