2007年11月5日(月)「しんぶん赤旗」
憲法集会へ 学生がんばる
早大で実行委開く
首都圏の学生らが十六日に予定している憲法集会「Peace Night9」を成功させようと、第五回実行委員会が四日、集会の会場となる早稲田大学内で開かれました。
実行委員会は、各大学の「九条の会」のメンバーが中心になって結成され、毎回の実行委員会で憲法を多彩な側面から学んできました。
今回は、軍事問題にも詳しい明治大学文学部教授の山田朗氏の講演「憲法九条と日本の軍事―東アジアの中で」を聞き、集会成功へ意見を出し合いました。同大学ではこの日学園祭が開催されており、主催者らはビラやポスターで参加を呼びかけ、約七十人が参加。
山田氏は、日本の軍事力は湾岸戦争以降、米軍の世界展開に対応するため遠征能力が肥大化するなど「ゆがみがある」ことを指摘。急激に変質し、強大になりつつある自衛隊の特徴について述べました。
その上で、「憲法九条の戦争放棄、戦力不保持、交戦権否認の三原則が果たしてきた制約、役割は大きい。自衛隊が『軍隊』になってしまえば隊員募集や海外派兵が、よりやりやすくなってしまうだろう」と危険性を指摘しました。
「日本の軍拡はアジアの軍拡を引き起こす。九条を重要な根拠として、アジア全体の軍縮を考えることが大切」などの指摘に、会場では大きくうなずく学生の姿も見られました。
憲法集会は、十六日午後六時三十分から早稲田大学・西早稲田キャンパス十五号館で。作家で評論家の加藤周一さんが、「老人と学生―九条をどうするか」と題した講演を行います。
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