2007年7月5日(木)「しんぶん赤旗」
ホテルに宿泊名簿要求
公安調査庁 青法協が抗議
公安調査庁新潟公安調査事務所(新潟市)の所長らが六月、「護憲、民主」を掲げる弁護士らでつくる青年法律家協会(青法協)の会員らが宿泊したホテルを訪れ、宿泊者の名簿を要求していたことがわかりました。青法協新潟支部の弁護士らは四日、同事務所を訪れ、「思想良心の自由を圧迫し、個人団体の人格権を侵害する違憲な行為」とする抗議書を手渡しました。
青法協によると、協会の弁護士学者合同部会の総会が六月二十三、二十四の両日に佐渡市内で開かれ、憲法九条と平和、司法改革などについて議論しました。参加者約六十人が同市内のホテルに一泊しました。
二十七日になって、仲介した旅行会社を通じ、青法協に「ホテルに公安調査庁の人が来て、宿泊者名簿を求めているが渡していいか」という内容の電話が入ったといいます。
ホテルに渡した名刺から、訪れたのは新井正彦所長と首席調査官、法務事務官とみられます。
四日に青法協が手渡した抗議書は、「公安調査庁による市民団体監視はこれまでも継続的に行われており、到底容認できない」などとして、事実関係の説明と謝罪を要求。十日までに文書での回答を求めています。
新井所長は「その日には佐渡に行っていない。名刺は別の日に私用でホテルに行った時に渡した」と説明。名簿を要求したことについては「答えられない」と話したといいます。
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