2007年6月19日(火)「しんぶん赤旗」
防災ヘリの充実必要
「ドクターヘリ」法案 高橋議員が指摘
災害時や離島・へき地の救急医療に不可欠の「ドクターヘリ」の整備を進める法案(参院先議)の審議で、日本共産党の高橋千鶴子議員は十五日、衆院厚生労働委員会で、既存の消防防災ヘリやドクターカーの整備・充実も大事だと指摘しました。松谷有希雄医政局長は「必要な整備や支援を引きつづき行う」と答えました。
高橋氏は、一九八七年から始まったヘリコプターに同乗・治療する医師確保事業の予算はわずか二百万円だが、離島などへき地医療に貢献してきたことを指摘。松谷局長は、この事業の実績を認めて「拡充を図りたい」と答えました。
さらに高橋氏は、阪神・淡路大震災の教訓から整備された五百七十三カ所の災害拠点病院のアンケート調査で、災害医療の研修が困難な理由として「忙しすぎる」69%、「専門家がいない」44%などスタッフや研修不足をあげていると紹介。医師が不足しているのに機能するのか不安があるとただしました。
松谷局長は、病院間で格差があり、二〇〇七年度に「ハード・ソフト両面からの底上げをするための基準作りに着手している」とのべました。
ドクターヘリにかかわる診療報酬などの財政措置の拡充について柳沢伯夫厚労相は、三年後の見直しの時期に「施策の効果や中医協の議論をふまえ適切に対応する」とのべました。