2007年6月13日(水)「しんぶん赤旗」
サラ金過払い
返還請求者にレッテル
大門議員 政府に指導要求
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サラ金が融資時に利用する、顧客の融資履歴、返済状況などの情報をまとめる全国信用情報センター連合会(全情連)が、利息制限法上限以上の利息過払いの返還請求者を見分けるような情報登録をしていました。日本共産党の大門実紀史議員は十二日の参院財政金融委員会で、「過払い返還請求者にレッテルをはるような区分は必要ない」と批判し、サラ金業界への指導を求めました。
これまでサラ金は、利息制限法(年15%から20%)よりも多く出資法の29・2%よりは低い「グレーゾーン金利」をとることで、異常なもうけをあげてきました。これを認めない最高裁判決とグレーゾーンを撤廃する貸金業規制法の改正により、利息制限法以上の「過払い」を返還させる請求が相次いでいます。
全情連は、過払い返還請求者を自己破産などと同じ「債務整理」として登録、ブラックリスト並みの扱いをしていました。九月からは「契約見直し」と区分を変更するとしていますが、情報が連動するクレジットカードなどでは、利用に影響があります。
大門氏は、こうした区分が、サラ金業界からの要求であることを指摘し、貸金業規制法の改正の趣旨に沿うものかただしました。山本有二金融担当相は、過払い金返還が正当な権利と認め、「返還に支障のでる行為は法改正の趣旨と違う」と答弁。佐藤隆文・金融庁監督局長は「貸金業協会を通じた何らかの働きかけが可能か検討したい」と答弁しました。