2007年6月7日(木)「しんぶん赤旗」
靖国DVD
推進の日本青年会議所会頭
審査機関メンバーに
石井議員追及
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日本共産党の石井郁子議員は六日の衆院文部科学委員会で、侵略戦争を正当化する「靖国DVD」を使った日本青年会議所の教育事業を文科省の教育プログラムに選んだ有識者会議に、当時の青年会議所会頭がメンバーとして入っていたことを指摘し、追及しました。
石井氏が「青年会議所は採択されたことをホームページで大宣伝した。審査機関に入って自らの団体の申請を通すのはあまりにも不公正だ」とただしたのに対し、伊吹文明文科相は「自分の団体が採択の対象となっているときは、会議を遠慮するのが人間として当たり前のことだ」と苦言を呈しました。
有識者会議は十人で構成され、青年会議所会頭は二〇〇六年四月からのメンバー。団体枠から唯一選ばれています。石井氏は「いろいろな団体があるのになぜ青年会議所を選んだのか」と批判しました。
「誇り」と題するDVDは、日本の侵略戦争を「自衛のための戦争」などと正当化する内容で、一九九五年の政府の「村山談話」に反するもの。石井氏の追及に、伊吹文科相は「政府の方針からみると、私が校長だったら採択しない内容だ」と述べました。
文科省の銭谷真美初等中等教育局長は「(採択のときに)DVDの内容の審査はしていない」と発言。石井氏は「審査基準に国の教育政策に反しないこととあるのに、補助教材であるDVDを審査しないのでは、何のための審査基準か」と批判しました。
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