2007年5月17日(木)「しんぶん赤旗」
コースター事故
安全確保の法令必要
穀田議員 国の不作為責任追及
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十六日の衆院国土交通委員会で、遊園地「エキスポランド」(大阪府吹田市)のジェットコースター事故について日本共産党の穀田恵二議員は、安全確保のための法令整備を怠ってきた国の不作為責任を追及し、事故の原因究明や再発防止に向けた国の積極的関与を求めました。
穀田氏は、十二日におこなった現地調査をふまえ、事故を起こしたエキスポランド社の安全軽視の姿勢を示し、事故原因調査や再発防止のため、「国交省が直接、調査すべきだ」と指摘。「特定行政庁の役割」などと釈明する国交省の対応をきびしく批判しました。
穀田氏は、法令の不備が明らかになった問題として、ジェットコースターが乗り物であるにもかかわらず安全検査規定が不十分であることから、建築基準法に鉄道のような乗り物の安全確保規定を取り込むか、新たな法令をつくるべきであることを求めました。また、エキスポランドが車軸を十五年間も交換していなかった問題について、交換のルールをつくることを求めました。
冬柴鉄三国交相は、「建築基準法令のなかに、検査基準を明確に位置づけるなど、審議会で協議している」などとのべ、穀田氏の要求を含め早急に法令整備する考えを示しました。
穀田氏は、事故情報を収集・分析し、事故を未然に防ぐ制度的保障の必要性が、二〇〇四年の六本木ヒルズの回転ドア事故以来、繰り返し強調されてきたにもかかわらず生かされていないとして国の対応を批判。徹底した安全対策を重ねて求めました。