2007年4月28日(土)「しんぶん赤旗」
沖縄米新基地建設への調査
環境保護にも逆行
赤嶺議員批判
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日本共産党の赤嶺政賢議員は二十七日の衆院イラク特別委員会で、米軍新基地建設を急ぐために防衛省が開始したキャンプ・シュワブ沿岸域(沖縄県名護市)での調査が、環境保護の精神から逆行する、ずさんなものだと批判しました。
防衛省は二十四日から、環境影響評価(アセスメント)の手続きをせずに、シュワブ沿岸域での調査に着手しました。
赤嶺氏は、佐藤勉那覇防衛施設局長も「本来なら環境アセスの法律にのっとった手続きで進めたい」(沖縄タイムス、二十七日付)と述べていることを挙げ、調査を急ぐ理由をただしました。
久間章生防衛相は、環境アセスを行うための正式な手続きに時間がかかったことを明らかにし、「サンゴの産卵が始まる(五月)までに実態を調べたいという思いがある」と答弁しました。
赤嶺氏は「工期短縮のために、本来アセスの手続きにのっとってやるべき調査を前倒ししたということだ」と指摘。サンゴの調査内容についても、サンゴ礁保護の活動を進める沖縄リーフチェック研究会が、▽調査が有性生殖だけで無性生殖を対象としていない▽調査期間が短すぎるため学術的に得られる情報が限られている―と批判していることを示し、政府の見解をただしました。北原巌男防衛施設庁長官は「適切な調査を行っていく」と述べるばかりで、まともに答弁できませんでした。
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