2007年4月18日(水)「しんぶん赤旗」
「愛国心」を明確に
教育3法案で首相
衆院本会議
安倍晋三首相は十七日の衆院本会議で、みずからの「教育再生」の理念実現のため、「学校教育法を『改正』し、義務教育の目標として規範意識や公共の精神、我が国と郷土を愛する態度を明確にする。学習指導要領の改訂で具体化を図る」と述べました。
伊吹文明文部科学相は「学校での道徳教育、体験活動、我が国や郷土のの伝統や文化の学習の充実などを通じて、我が国と郷土を愛する態度の涵養(かんよう)に努めていく」と答えました。
伊吹文科相は、教員免許更新制を導入した場合の更新講習の費用について、年十万人が講習を受けると想定し、一人約三万円で、年間三十億円必要だと答弁。「費用については個人負担にする考えもある。現職については、一定の配慮が必要で、今後検討する」と答弁しました。
地方教育行政法改定案で、私立学校に対する教育委員会の「指導・助言」を可能にしたことについて、公明党の西博義議員が「私学の自主性が損なわれないよう明確にする考えはあるのか」と質問。伊吹文科相は「教育委員会が主体的・直接的に私立学校に助言等を行うことは法律上想定されていない」と答えました。
安倍首相直属の教育再生会議に関し、自民党の馳浩議員は「どうしてオープンでないのか。マスメディアの公開のもとで議論すべきだ」と批判しました。安倍首相は公開する考えを示しませんでした。
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