2007年3月30日(金)「しんぶん赤旗」
横田基地有害物質漏れ
政府が米回答報告約束
緒方議員に
米空軍横田基地(東京都)や関連施設で一九九九年から昨年までの七年間に、ジェット燃料などの有害物質の流出事故が九十件発生していた事実が米国の情報公開で明らかになったとの報道について、浅野勝人外務副大臣は二十九日の参院外交防衛委員会で「米側に照会しており、回答を国会に報告する」と明言しました。日本共産党の緒方靖夫議員に答えました。
九十件のうち、米側から通報があったのは〇四年八月に所沢送信基地(埼玉県)で発生した軽油流出事故の一件だけです。緒方氏は「なぜ通報一件、非通報八十九件というギャップが生じるのか」と質問。浅野副大臣は「日米合同委員会で米側が日本側に通報する際の基準を定めている」と述べ、基準に満たない流出事故は通報義務がないとの見解を示しました。
また、防衛施設庁の伊藤盛夫業務部長は、〇一年度以降、国内の米軍飛行場で横田基地以外で五件の通知があったことを明らかにしました。緒方氏は「背後には、横田基地のように通報されない流出事故があるのではないか」と指摘。浅野副大臣は否定しませんでした。
緒方氏は、「『流出事故は第一義的に米国が判断する』(浅野副大臣)という仕組みに問題がある。通報されない事故が多数あり、日本に知らされてこなかった。基地周辺住民にとって重大な問題だ」と指摘し、日米合同委員会合意の見直しを要求しました。
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