2007年3月29日(木)「しんぶん赤旗」
「業界ぐるみ」究明を
吉井議員 臨界事故隠しで追及
二十八日に開かれた衆院内閣委員会で、日本共産党の吉井英勝議員は、北陸電力、東京電力の臨界事故隠しについて、原発メーカーも含む業界ぐるみで隠蔽(いんぺい)がおこなわれた可能性があるとして、政府に徹底究明を求めました。
吉井議員は、北陸電力志賀原発の臨界事故隠しについて、「臨界事故の際、点検をしたのは、北陸電力とメーカーの日立だが、北陸電力東京支社長は、報告は社長までいくと話している。データ改ざんや臨界事故の隠蔽は、北陸電力社長も知っていたのではないか」と質問。
広瀬研吉・原子力安全・保安院長は、「北陸電力が三十日までに報告を出すので、そこで事実関係や原因について説明があると考えている」と答えました。
吉井議員が「点検した日立社員から日立本社にも報告がいっている。これについては調査しているか」と質問したのに対し、広瀬氏は「北陸電力の報告を受けて、必要に応じて報告を求める」と答えました。
吉井議員は、業界ぐるみの隠蔽について徹底究明を求めました。
吉井議員はまた、能登半島地震についても志賀原発での揺れが平均値しか発表されていないことを指摘。広瀬氏は「最大二六四ガルを記録した」と、この原発の緊急停止基準一九〇ガルよりはるかに大きかったことを明らかにしました。また「海底活断層の調査はこれから必要」と、申請が不十分であったことを認めました。
高市早苗・内閣府特命担当大臣は「これだけ問題が出てくれば国民は不安かもしれない。うみを出し切った段階で再発防止策を講じたい」と答えました。