2007年2月22日(木)「しんぶん赤旗」
日航グループ
深夜業免除で不利益
衆院委 高橋議員「育休法に反する」
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日本共産党の高橋千鶴子議員は二十一日の衆院厚生労働委員会で、日本航空インターナショナルが育児休業法に基づく深夜業務の免除を申請した客室乗務員の仕事をとりあげている問題について是正指導を求めました。柳沢伯夫厚労相は、裁判で係争中としながらも「育児休業法に基づく権利がきちんと確保されるようしっかりとりくんでいきたい」と答えました。
高橋議員は、厚労省の育休法指針の解説で「請求者を昼間の勤務につけさせず、懲罰的に無給で休業させることは、不利益取り扱いに当たる」としていると指摘。同社が請求者に月一、二日しかフライトさせず、社会保険料などを引くと給与がマイナス一万五千八十四円という赤字になっていると指摘し、指針に反していると追及しました。
大谷泰夫・雇用均等・児童家庭局長は、申請者が提訴しており「判断は司法の場で」と答弁。
高橋議員は多くの申請者が不利益扱いを受けており、免除者でない人が年休を申請しても「昼間にフライトしてくれ」と言われている証言も示し、不利益扱いは明らかだと批判。「十時までは働くが、せめて夜だけは子どもと一緒にいてあげたいというのがわがままなことか。深夜働けない人は去れ、と言っているのと同じ」と迫りました。
柳沢厚労相は、係争中でコメントできないとしながらも「安心して子どもを産み、育てられる職場環境の整備は必要。都道府県労働局で相談や企業主への指導をおこなう」と答えました。
傍聴席には多くの客室乗務員がつめかけ、ハンカチで目頭を押さえる姿も。質問後、高橋議員に「私の思いを言ってくれた」と語っていました。