2007年2月22日(木)「しんぶん赤旗」

F22戦闘機

本土訓練 否定せず

衆院委 笠井議員追及に防衛局長


写真

(写真)質問する笠井亮議員=21日、衆院外務委

 防衛省の大古和雄防衛政策局長は二十一日、米空軍嘉手納基地(沖縄県)に配備された最新鋭ステルス戦闘機F22が、在日米軍再編に基づく本土の航空自衛隊基地への訓練移転計画に加わる可能性について「参加は排除されない」と述べ、否定しませんでした。衆院外務委員会で日本共産党の笠井亮議員の追及への答弁です。

 外務省の西宮伸一北米局長も「(F22の)具体的な訓練計画は承知していない」としつつ、「一時的であっても(沖縄以外での)米軍の各種訓練に参加することは地位協定上排除されない」と述べました。

 訓練の移転先には、千歳(北海道)、三沢(青森県)、百里(茨城県)、小松(石川県)、築城(福岡県)、新田原(宮崎県)の六基地が計画されています。嘉手納基地へのF22の配備は、沖縄にとって負担増・基地強化そのもの。F22が訓練移転計画に参加すれば、その負担増・基地強化が全国に拡大されることになります。

 また笠井氏は、安倍晋三首相が施政方針演説で強調した「世界とアジアのための日米同盟」と、小泉純一郎前首相が掲げた「世界の中の日米同盟」の違いについて、ただしました。麻生太郎外相は「『世界とアジアのための日米同盟』の方が、日米両国の連携が世界とアジアの平和と安定に貢献するという側面により重点が置かれている」と答弁しました。

 笠井氏は「世界とアジアのための日米同盟」だとして、日米軍事協力を拡大させることは「米国の戦争に地球規模で協力する新たな軍事同盟へ拡大するもので重大だ。二十一世紀の世界の流れへの逆行だ」と批判しました。


北朝鮮問題

有機的結合で解決

衆院特委 官房長官が笠井議員に

 塩崎恭久官房長官は二十一日の衆院拉致問題特別委員会で、日朝国交正常化への努力と六カ国協議における朝鮮半島の非核化に向けた取り組みについて「有機的な結合のなかで全体を解決していく」と答弁しました。日本共産党の笠井亮議員への答弁です。

 笠井氏は、十三日の六カ国協議で共同文書を採択したことについて、日本共産党の志位和夫委員長が発表した談話を紹介し、「北朝鮮の核兵器とその開発計画の放棄に向けた、最初の具体的な一歩として歓迎する」と表明。朝鮮半島の非核化や日朝の関係改善を含む五つの作業部会の設置が決められ、協議の場がつくられたことを挙げ、「北東アジアの平和と安全にとって重要な一歩だ」と述べました。

 そのうえで「日本政府が日朝平壌宣言にもとづき拉致、過去の清算を含む二国間の懸案解決および国交正常化のために真剣に努力すると同時に、この努力を、六カ国協議における朝鮮半島非核化のために課せられた役割への誠実な取り組みと結びつけることを希望する」として、国交正常化問題と非核化に向けた取り組みの結合の必要性、重要性について、政府の考えをただしました。

 また佐々江賢一郎アジア大洋州局長は、今回の六カ国協議で「非核化の目標に向け北朝鮮が一定の措置をとることを具体的な形で約束した」として「最終的な非核化に向かう上での第一歩だ」と述べました。


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