2007年2月16日(金)「しんぶん赤旗」
普通に暮らせる年金を
参院調査会 参考人が政府批判
小林議員質問
参院少子高齢社会調査会は十四日、「高齢者の生活保障基盤」をテーマに参考人質疑をおこないました。日本共産党の小林みえこ議員は、高齢者に格差と貧困をもたらしている政府の社会保障施策を批判。二〇〇四年の年金制度改悪、〇五年の介護保険制度改悪、〇六年の医療制度改悪など「構造改革」政策の見直しについて参考人の意見を求めました。
立命館大学国際関係学部の高橋伸彰教授は、普通に暮らせる年金を保障することが政府の責任であり、民間にできないことを政府が行うべきなのに、民間にできないことは政府もやらなくてよい、となっている「構造改革」政策の問題点を見直す必要があると述べました。
小林議員はまた、住宅を担保にして生活資金を融資し死亡時に清算するリバースモーゲージ制度に言及。政府がこれを生活保護の代替手段に利用し、暮らしに不可欠の基盤である住宅があることを理由に生活保護支給を拒否することは、憲法二五条の生存権を侵害するものではないかと質問しました。
高橋氏は、少子化が広がり住宅価値が下落し、地価も長期低落傾向をたどるなか、担保価値を高地価に求め超長期の死亡リスクを前提にする同制度を生活保護に使うべきでなく、福祉予算節約に利用することは疑問だとのべました。