2003年1月8日(水)「しんぶん赤旗」
【北京7日小寺松雄】中国外務省の章啓月報道官は七日の記者会見で、北朝鮮の核問題について「北朝鮮とはすでに密接な連絡をとっている」と述べたうえで、「対話を通じた解決へ向けて中国として努力し、関係各方面と頻繁に協議を続けている」と現状を明らかにしました。
章報道官は「この問題についての中国の立場は一貫している。朝鮮半島の平和と安定を希求し、半島の非核化を主張し、対話を通じて解決するということだ」と表明。「一九九四年の米朝枠組み合意を関係各国は守り維持する責任がある」との中国の立場を重ねて強調しました。
国際原子力機関(IAEA)が六日に採択した北朝鮮に関する決議については、「この決議が対話を通じての解決に役立つよう望む」と述べました。国連安保理で取り上げるかどうかは「いま検討している」としたものの、「問題を複雑にしてはいけない」と消極的ととれる発言をしました。
北朝鮮への経済援助については「中朝両国は隣り合う友好国だ」と前置きし、「正常な交流とともに、北朝鮮が経済的に苦しい時には援助してきた」と今後も続ける意向を示しました。
北朝鮮の核問題をめぐっては唐家?外相が、暮れから新年にかけてロシアやイギリスの外相と電話で協議。また二日には中韓高官が事態悪化阻止で協力を確認しあっていました。